行程システム
●サイクル〈ストローク〉
 120年前、オットーサイクルとして発明されたストロークとは「行程」のことで、レシプロエンジン(ピストンが往復運動をするエンジン)のピストンが上死点から下死点へ移動すること、つまり往復することを言い、それはピストンの移動する距離のことを意味する。
 一般的に2サイクル、4サイクルと言われるこのサイクルとは、本来エンジンの「吸気・圧縮・燃焼・排気」この一連の行程の事を言う。つまり、混合気がシリンダー内に送り込まれて圧縮され、点火と同時に爆発し排出されると言う基本行程のことである。
そして、2サイクルと4サイクルの違いは、この基本行程が何回のピストン往復運動で行われるかの違いなのである。
 それでは「吸気・圧縮・燃焼・排気」というサイクルと呼ばれるこの行程で、なぜパワーを得られるのか?それは、燃焼室内の圧力の変化によって得られるのである。各行程での燃焼室内の圧力は、吸気・排気の時は低く、圧縮の時は高い。そして、燃焼のときはもっとも高くなる。この圧縮と燃焼の圧力差を利用して、バイクや自動車は走るのである。
吸気 圧縮       燃焼


●4サイクルエンジン
 4サイクルエンジンもレシプロエンジンの一種で、本来は4ストロークエンジンと呼ばれるエンジンである。4ストロークと言うのは、2ストロークの2倍のピストン2往復ということ。つまり、吸気・圧縮・燃焼・排気と言う一連の行程がピストン2往復の間に完結するエンジンを4サイクルエンジンと言うのである。吸気バルブが開き(バルブがリフトすると言う)混合気を吸入する。そして、この混合気をピストンが下死点から上昇することによって圧縮し、上死点を過ぎた直後に点火され燃焼が起きる。その燃焼圧力によって、ピストンが押し下げられて、下死点に達し、また上昇を始める。その時排気バルブが開き、ピストンによって持ち上げられてきた燃焼ガスを排出する。これで一連の行程が完結する。この間クランクシャフトは2回転する。したがって、4サイクルエンジンは、2回転1爆発を繰り返し行って作動しているのである。
扱いやすいロングストロークが特徴の4サイクルエンジン〈YAMAHA・YZF-R1〉
吸気 圧縮 燃焼 排気


●2サイクルエンジン
 4サイクルエンジンもレシプロエンジンの一種で、本来は2ストロークエンジンと呼ばれていた。2ストロークと言うのは、2行程、つまりピストンが1往復することである。吸気・圧縮・燃焼・排気と言う一連の行程をピストンが1往復の間に完結するエンジンを2サイクルエンジンと言うのである。
 まずピストンが上昇してシリンダー側が混合気を圧縮(二次圧縮)すると、一方のクランクケース側は負圧となって混合気を吸い込む。プラグの点火によって燃焼が起き、ピストンが押し下げられると同時にクランクケース内の混合気が圧縮(一次圧縮)され、シリンダー側へ押し出される。その混合気の流入によって燃焼ガスが排出され、これで一連の行程が完結する。この時クランクシャフトはちょうど一回転しているので、2サイクルエンジンは1回転1爆発を繰り返し行って作動しているのである。
メリハリのあるエンジン特性の2サイクルエンジン〈YAMAHA・ランツァ〉
燃焼 排気 排気・掃気 圧縮



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